Beat Happning!(Vol.1)

3月20日 Beat Happning!が主催する11年目のROCK感覚!というイベントが下北沢basement barにて開催された。

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ロックバンドやアイドルが混合して行われる当イベント、この日はタイトル通りロック色の強い出演者達がブッキングされ、終始アーティストとお客さんの熱気が会場を包んでいた。


トップバッターは名古屋から「THE ZUTAZUTAZ」

THE ZUTAZUTAZのテーマから始まり「オートバイに乗って」「女医」とのっけからアップテンポなセットリストでファンのテンションを上げていくと(Vo)虎児谷の煽りでヒートアップしていく会場、MCで一息つくと(Gt)原がおもむろに幸せなら手をたたこうを弾き始める。それに合わせて手を叩き出すフロアに間髪入れずクレッシェンドワールドが始まりメロディアスな雰囲気のO・YA・SU・MIで締めくくると次の井乃頭蓄音団にバトンを渡した。f:id:bzmhnmn:20180330163534j:plain

井の頭公園から始まったバンド「井乃頭蓄音団」

(Vo)松尾がアコースティックギターを抱え先程のZUTAZUTAZとは雰囲気が一変しどこか懐かしい70年代前半のフォークソングを彷彿とさせるような曲調の「親が泣く」を演奏、かと思えば「さよならと言ったわけ」ではつい踊りだしたくなるような軽快なファンクリズムで会場を沸かせていく。「東京五輪では」オレンジにのライトとラスト5分間の演奏が綺麗に重なり、まるで夕暮れ時に川沿いの土手を歩いているような、映画館でエンドロールを眺めているような不思議な感覚に陥る。フロア全体を"いのちく"の持つ独特の世界観で魅了し、ステージを後にした。

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紅一点ヒップホップユニット「hy4_4yh

MCあたいこと中島由香利とMCチャンこと坂越由実子の陽気な自己紹介から始まり、DJが曲を流し始めるとキャッチーなアッパーチューンの「ティッケー大作戦!〜YAVAY〜」で会場の熱を上げていく。その熱気を冷ますことなく曲は進んでいきファンを交えてのトークで「プチョヘンザのコツ」についてMCあたいが力説するとすかさずMCチャンがツッコミを入れその掛け合いに自然と場が和んでいく。そこから更に曲は流れ2人の軽快なラップとステージを端から端まで駆け回る元気の良さに負けじとファンも拳を上げ応えていた。

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唯一無二の存在感を放つ「リンダ&マーヤ」

ここで堂々たる2人がステージに登場する。少しひりついたような緊張感を感じたのは2人の持つ圧倒的なオーラからか、これから何が起こるか分からない予測不能なライブがそう暗示しているのか、一曲目の「愛と誠」がはじまり釘付けになっていたのも束の間「人生はlo-fiだ」で(Gt&Vo)マーヤがオーディエンスを掻き集めダイブするとbasement barの後ろまで担ぎ上げられていく。一見無茶苦茶なように見えるが常識にとらわれず突き抜けたそのライブパフォーマンスに興奮する人たちの波が押し寄せていた。MCでは「この後の夏の魔物は可愛い後輩バンドですが、見に来た奴らに地獄を見せてやる!!」とマーヤが最前にいるお客さんを捕まえ叫び倒し全力で「たかがaction」をやりきるとまた一つ伝説を残し怒涛のステージを終えた。

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新衣装と新曲でトリを飾る「THE夏の魔物

ライダースジャケットに身を包み、スモークの中から現れた5人がこれまでのアーティスト達から集積されたパワーを爆発させ「バイバイトレイン」「サンセットハートアタック」を力強く歌い上げフロアを一気に惹き付けると、泉茉里と鏡るびいのタイトルコールで始まる「しゅきぴ」ではミドルテンポで呼吸を整え歌詞を1つずつ丁寧にオーディエンスに伝えてくる。ライブの中盤に差し掛かり4月26日に行われるツアーファイナルの告知を終えるとリーダーである成田大致が感情のままに叫び始まった「音楽の魔物」そして「シン・魔物・BOM-BA-YE〜魂の共鳴編〜」を身を削るような5人の情熱的な歌声で披露し終え、フラストレーションを音楽で昇華するロックンローラーの咆哮が下北沢の夜に轟いた。


全アーティストの出番が終わりロック色の強いイベントではあったがジャンルやパフォーマンスの違い、それが融合して新たな音楽の輪が広がったことでこれからのBeat Happning!に益々の期待を持たずにはいられない。